コンピューターに
正しく情報を伝える

第2回 HTML+CSS入門

2026.04.16

コスゲ タツヤ

コスゲ タツヤ

  • 埼玉県生まれ・湘南在住
  • 本業はエンジニアという職業
  • 長年教育業に携わり、講師・学生・スタッフと異なる立場で28の教育現場を経験
  • 7個くらいの仕事を今してる
  • THE COACH 応用A・Bコース修了(2023)

チューターさんの紹介!

お願い

講義のルールと注意点・1

  • Google Meet に接続 — 資料共有・チャット質問に使います
  • イヤホンを持参 — Meet の音声用。ハウリング防止のため必須
  • カメラはON名前は「学籍番号+名前」に設定 — 出席確認は Meet の参加状況で取ります
お願い

講義のルールと注意点・2

この講義はPhaseによって準備するものが違います。
Phase 1 では VSCode が中心。教室に着いたら、以下の準備をお願いします。

  1. 配布素材をダウンロード (前日夜を目処にポータルページにアップしています)
  2. VSCode に読み込み(フォルダを開く)
  3. Google AI Studioポータルページをブラウザで開いておく

まずはセットアップ確認

配布素材を Live Server で開けるかテストしよう

ワーク

配布素材を VSCode × Live Server で開く

  1. algorithm2026フォルダがデスクトップにあることを確認(ない場合は作成)
  2. 配布素材をダウンロード → algorithm2026 の中で解凍
  3. VSCode で 「フォルダを開く」→ 解凍した 02_20260416_data を読み込み
  4. lesson/index.html を右クリック →「Open with Live Server」
  5. Chrome が立ち上がれば OK

フォルダ構成

algorithm2026/
└── 02_20260416_data/ — (4/16用)
    ├── lesson/  — 授業で使う
    │   ├── index.html
    │   └── style.css
    └── assignment/  — 課題用
        ├── index.html
        ├── style.css
        └── README.md

※ Live Server 拡張機能が未インストール / うまく開かない場合はチューターに声をかけてください

「情報を構造化する」を体験する

ワーク

ワーク① — テキストを人間が見やすい形にしてみよう

lesson/index.htmlの中に書かれたぐちゃぐちゃなテキストを、タグは使わずに、人間が読みやすい形に整えてみましょう。

使っていいもの — 改行・空白・記号 (■ ・ - など)だけ
目安時間 — 10分

ここはあえて、AIは使わずに!できたら、スクショしておいてください!

ワーク

周りの人と見せ合ってみよう

  • 同じテキストなのに、整え方は人それぞれだったはず
  • でも共通してるのは — 「塊」と「順番」と「階層」を作ったこと
  • これが"構造化する"ということ
  • スクショした画像をMeetのチャットに投稿してみよう
講義

構造化力、効きます

仕事のコミュニケーションは、ほぼテキスト。
Slack、メール、議事録、提案書、ドキュメント —

構造化して伝えられる人
「何の話か」「結論は何か」「判断してほしいのはどこか」が
すぐ分かる文章を書けます!目指せそんな人!

参考:石倉秀明『THE FORMAT — "伝わる文章"には「型」がある』
https://www.amazon.co.jp/dp/4763140183

講義

実は — テクノロジーの世界も、基本はテキスト

普段見ている画面の裏側は、ほぼ全部テキストで動いています。

  • Webページ — HTML(テキスト)
  • アプリ同士の通信 — JSON / API(テキスト)
  • プログラム — ソースコード(テキスト)
  • AIへの指示 — プロンプト(テキスト)
講義

たとえば、このページの裏側

見えている画面

旅行の持ち物リスト
海外旅行に行くときに忘れがちなものをまとめました。
  • パスポート
  • 航空券
  • クレジットカード

裏側のソース

<h1>旅行の持ち物リスト</h1>
<p>海外旅行に行くときに
忘れがちなものをまとめました。</p>
<ul>
  <li>パスポート</li>
  <li>航空券</li>
  <li>クレジットカード</li>
</ul>

画面の裏では、常にテキストで情報が流れています

そしてそのテキストを
読んでるのは、人間だけじゃない

講義

Webページを読んでいるのは人間だけじゃない

  • 人間 — 見た目で意味を判断する
  • 検索エンジン — 見出し・本文の構造から重要語を拾う
  • スクリーンリーダー — 視覚障がいのある人に構造を音声で伝える
  • AI — ページを解析・要約・操作する(ChatGPT, Claude, Gemini など)

共通点 — みんな「構造」で意味を読み取ろうとしている

講義

AI検索(ベクトル検索)にもマークアップは効く

ChatGPTやGeminiが社内資料やWebを検索して答えるとき、裏では「ベクトル検索」という仕組みが動いています。

  • チャンク分割 — 長文を意味のかたまりで切る。<h2>で切れると答えが欠けない
  • メタデータ抽出<h1>=タイトル、<article>=本文として扱える
  • 検索結果の引用 — 「どの見出しから取ってきたか」を返せる
マークアップが雑だと、AIの検索ヒット単位も雑になる

テクノロジーと仲良くなりたいなら

情報を構造化する力と、
「読んでるのは人間だけじゃない」という視点を
持っておこう

HTML

コンピューターに情報の内容と構造を伝える言語

講義

コンピューターに「タグ」で意味を教える → これがHTML

HTML = HyperText Markup Language

<h1>カフェバイト引き継ぎメモ</h1>
<p>お疲れさまです。来週からシフトに入る人向けのメモです。</p>
<h2>開店準備</h2>

タグで囲むことで「これは見出し」「これは段落」と伝えられます

講義

人間は視覚で判断、コンピューターはタグで判断

人間向け — 記号や余白で伝える

■ カフェバイト引き継ぎメモ
お疲れさまです。来週から シフトに入る人向けのメモです。

【開店準備】
・コーヒーマシンの電源(最優先)
・レジを開けて釣り銭確認
・ミルクの在庫チェック

コンピューター向け — タグで伝える

<h1>カフェバイト引き継ぎメモ</h1>
<p>お疲れさまです。来週から
シフトに入る人向けのメモです。</p>

<h2>開店準備</h2>
<ol>
  <li><strong>コーヒーマシンの電源</strong></li>
  <li>レジを開けて釣り銭確認</li>
  <li>ミルクの在庫チェック</li>
</ol>

同じ「構造化」でも、相手が違えば表現手段が異なります

講義

HTMLの基本構造

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>ページのタイトル</title>
</head>
<body>
    ここに本文を書く
</body>
</html>
講義

よく使うタグ一覧

タグ 意味
<h1><h6> 見出し(大 → 小)
<p> 段落(本文のひとかたまり)
<ul> + <li> 順番なしリスト(箇条書き)
<ol> + <li> 順番ありリスト(手順など)
<strong> 重要な部分の強調

リストは <ul>/<ol> の中に <li> を入れて使います

<ul>
  <li>パスポート</li>
  <li>航空券</li>
</ul>

<p>
  電源は
  <strong>最優先</strong>
  で入れる
</p>
講義

タグの入れ子構造

<body>
  ├ <h1>カフェバイト引き継ぎメモ</h1>
  ├ <p>お疲れさまです...</p>
  ├ <h2>開店準備</h2>
  └ <ol>
      ├ <li>コーヒーマシンの電源</li>
      ├ <li>レジを開けて釣り銭確認</li>
      └ <li>ミルクの在庫チェック</li>
    </ol>
</body>

タグの中にタグを入れる → 構造がツリー状になる

ワーク

ワーク② — カフェメモ全体をHTML化

ワーク①で自分が記号で整えた構造を、HTMLタグに翻訳しましょう。

使うファイル — lesson/index.html
(もとの <pre> ブロックは消して、その位置に HTML を書いていきます。)

考えるポイント
  • タイトルは <h1>、セクションは <h2>
  • 手順の順番が大事なら <ol>、順番不問なら <ul>
  • 「最優先」「必ず」など強調は <strong> で囲む
  • サブ項目は入れ子にしてOK

目安 — 15分 / Live Server で表示を見ながら進めよう

対比実験

AIに「整理して」と投げて、出力を比べてみよう

ワーク

同じAIに、2パターン投げる

  1. プレーン版(ワーク①で自分が整える前の、元のぐちゃぐちゃテキスト)を貼って
    「目次を作ってください」と指示 → 結果をスクショ
  2. HTML版(ワーク②で自分がマークアップしたコード)を貼って同じ指示
    → 結果をスクショ
  3. 2つの出力を並べて比較Meetのチャットにも画像のスクショを投稿してみよう!

チャットのスレッドは別々に分けてください!同じスレッドで続けると、前のやりとりに引きずられて純粋な比較になりません

問い

何が変わった?

  • 原文で強調したかったこと、どちらの出力で残ってる?
  • AIが勝手に足した情報、入っていない?
  • 項目の順番や階層、意図通り?
  • プレーン版のとき、AIは何を推測して補った?
構造化して渡すと、AIは「ある構造」を尊重する。
プレーンで渡すと、AIは勝手に構造を推測する。

つまり — 構造化は、AIに"勝手に考えさせない"ための技術

構造化は、
相手の意図を尊重する技術

AIに丸投げすると、出てくるのはAIの解釈
依頼主の意図は、汲んだ人にしか形にできない

休憩

CSS

意図した印象を相手(人)に与える道具

ワーク

まずやってみよう — あるメッセージを3秒だけ見てもらいます

ある画像を3秒間表示します。

お願い
  • メモは取らない
  • 普通に眺めてください
  • 3秒経ったら閉じます
ワーク

今のメッセージ、何を言いたかった?

自分の言葉で書いてみよう

問い

どうして、その答えだと判断した?

  • 大きい文字があったから?
  • 目立つ色だったから?
  • 中央にあったから?
人は、限られた時間の中では「見た目」で判断しがち
講義

だからCSSが生まれた

HTMLだけだと、見出しも本文も "とりあえず表示" されるだけ。
でも人は見た目で判断するから、見た目で人に深く意図を伝える道具が必要になった。

HTML

人間・AI・検索エンジン・スクリーンリーダー...etc
多くの読み手に、意図の構造を届ける

CSS

対象は人間に絞られる。
その代わり、印象・感情まで深く届く

CSS = Cascading Style Sheets

講義

HTMLとCSSは、別ファイルに分けて書く

02_20260416_data/
├── lesson/
│   ├── index.html
│   └── style.css
└── assignment/
    ├── index.html
    └── style.css

index.html構造を書くファイル

style.css見た目を書くファイル

今回は、授業内素材は lesson/、課題は assignment/ と役割ごとに分けています

講義

HTMLから CSS を <link> で呼び出す

INDEX.HTML

<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>カフェメモ</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>

STYLE.CSS

h1 {
  color: #2D4084;
  font-size: 28px;
}

<link>style.css を読み込む矢印の役割

講義

CSSの基本文法

考え方

どのタグに {
  何を: どうする;
}
  • どのタグにセレクタ
  • 何をプロパティ
  • どうする

実際のCSS

h1 {
  color: #2D4084;
  font-size: 28px;
}

h1 タグの色を紺に、
文字サイズを 28px にする、という意味

講義

HTMLタグは、画面上では「四角の箱」になっている

見出しも、段落も、リストも、ぜんぶ見えない箱に入っている。
CSSはこの箱の色・サイズ・余白を操作する言語。

margin(外側の余白)
border(箱のふち)
padding(内側の余白)
content
カフェバイト引き継ぎメモ
  • content — 中身の文字や画像
  • padding — 中身と箱の内側の余白
  • border — 箱のふち
  • margin — 箱と箱の間の余白
講義

最初に覚えるのは、この5つ

プロパティ 役割
color 文字色 color: #2D4084;
background 背景色 background: #f7f8fc;
font-size 文字サイズ font-size: 20px;
margin 外側の余白 margin: 16px;
padding 内側の余白 padding: 12px;
デモ

同じカフェメモ、CSSを変えるだけで印象が変わる

A — ポップでカラフル

カフェバイト♡

コーヒーマシン電源入れてね☆

新人バイト — 「ノリはいい?」

B — 業務マニュアル風

カフェバイト引き継ぎメモ

コーヒーマシンの電源を最優先で入れる

新人バイト — ちゃんとしてそう

内容と見た目がズレる = 相手の意図を汲めてないかも?

ワーク③

カフェ引き継ぎメモを、デザインする

ワーク

やること — style.cssに書いて カフェメモの見た目をデザイン

HTMLだけの状態

カフェバイト引き継ぎメモ
お疲れさまです。来週からシフトに入る人向けのメモです。
開店準備
  • コーヒーマシンの電源を最優先で入れる
  • レジを開けて釣り銭を確認
  • ミルクの在庫チェック

HTML + CSS

カフェバイト引き継ぎメモ
お疲れさまです。来週からシフトに入る人向けのメモです。
開店準備
  • コーヒーマシンの電源を最優先で入れる
  • レジを開けて釣り銭を確認
  • ミルクの在庫チェック

AIを活用していきましょう!

ワーク

Step 1 — まず「どう見せたいか」を書く

AIに指示を出すための材料になります!

書くこと
  • 誰向け?(例 — バイト初日の新人)
  • どんな印象にしたい?(例 — 落ち着いた、読みやすい)
  • 具体的なキーワード(例 — 紺系の色、余白多め、重要箇所は太字)

思いつかない人は次のスライドのテンプレをそのまま使ってOKですよ!

ワーク

Step 2 — style.css の雛形をAIと一緒に書く

  1. lesson/index.html を開き、全体をコピー(Cmd+A → Cmd+C)
  2. Google AI Studio を開き、右の指示テンプレを貼りつけ
  3. [HTMLを貼り付け] の箇所に、コピーしたHTMLを貼る
  4. 送信 → 返ってきた CSSのコード部分をコピー
  5. lesson/style.css を開いて、全部消して貼り付け → 保存
  6. ブラウザ(Live Server)で表示確認

指示テンプレ

以下のHTMLに対して、
〇〇な印象になるCSSを
style.css として書いてください。

印象 — (Step 1で書いた言葉)
読み手 — (Step 1で書いた言葉)

[HTMLを貼り付け]
ワーク

Step 3 — style.css を自分で書き換える

書き換えは 2方向 ある。両方やってみよう。

A — デザインの場所を変える(セレクタ)

/* before */
h1 { color: #2D4084; }

/* after — h1ではなくh2の見た目を変える */
h2 { color: #2D4084; }
/* strong にだけ色をつける */
strong { color: #c0392b; }

B — デザインを変える(プロパティ)

/* 色を変える */
h1 { color: #2D4084; }
    ↓
h1 { color: #c0392b; }
/* 文字サイズを変える */
p { font-size: 16px; }
    ↓
p { font-size: 20px; }

コツ — 一度に1箇所だけ変えて保存。ブラウザの変化を目で見る。Cmd+Zで戻せます!

ワーク

Step1が思いつかない人は、これをベースに

自分で決められるなら、自分の意図で進めてOKです!
迷ったら下のどちらかをそのまま使っても、少しアレンジしてもいいですよ!

テンプレA

業務マニュアル風 落ち着いた色(紺系)、読みやすいフォント、 重要な箇所は太字で目立たせる

読み手 — バイト初日の新人

テンプレB

親しみやすい新人向け 柔らかい色(クリーム系)、余白多め、
角丸で堅苦しくない

読み手 — 初めてのアルバイト経験者

ふりかえり

できあがったものを、見直してみましょう

画面のできあがりと、Step 1で書いた「意図メモ」を見比べてみてください。

  • AIが最初に出したCSSは、意図どおりでしたか? ズレていたのはどこですか?
  • 自分で値を書き換えたとき、どこを変えたら何が変わりましたか?
  • もう一度やるなら、最初の指示をどう書き直しますか?
AIに頼める範囲は広がっています。
でも「何を頼むか」を決めるのは、自分の意図を言葉にできる人だけです。

見た目も、
相手の意図を尊重する技術

HTML は意図の構造を汲む。
CSS は意図の印象を汲む。
どちらも「相手を理解してから形にする」同じ営み。

課題

今日の学びを、自分の手で試してみよう

課題

オリエン動画の内容をHTMLとCSSでWebページにする

参照 — 第1回オリエンの動画orientation_text.md(配布済の文字起こしテキスト)

  • オリエン動画の内容を理解し、僕がどんな意図で / 何を強調して伝えていたかを読み取る
  • 配布テキストの中身を02_20260416_data/assignment/index.htmlに貼り付け、HTMLでマークアップする
  • CSS でデザインを変更し、見た目でも意図が伝わるようにする

作業は 02_20260416_data/assignment/ フォルダの中で進めます。
詳しくは assignment/README.md を読んでください。

課題

課題の補足ポイント

  • README.mdに色々書いたから見てね!
  • 今日紹介したHTMLタグを使えばOKです!自分で調べたタグを使ってももちろんいいですよ!
  • 聞きたいことがあれば質問OK!ご連絡くださいね!
課題

提出物

assignment/ フォルダの中に、以下を揃えて 02_20260416フォルダごと提出してください。

  1. assignment/index.html
  2. assignment/style.css
  3. assignment/memo.md(解釈メモ 200字以上)
    • 動画から、どんな意図を読み取ったか
    • それを、HTMLとCSSのどこに反映したか
    • AIにどんな指示・相談を出したか
課題

課題の提出場所

https://lecture-cms.tatsuyakosuge.com/submit

Zipデータにして添付・提出してくださいね!